鬼の舌震(鬼舌振)とは

出雲風土記

かつて この血・慕山(したいやま)には
玉日姫という美しい女神が住んでいました。
その女神をワニ(サメ)が慕い、
夜な夜な通って来ましたが、
それを嫌った女神は巨岩で川をせき止めて
拒んでしまいました。
その後、ワニは一層激しく姫を恋い慕い、
「ワニが慕った」が転じて
「鬼の舌震(おにのしたぶるい)」という名前になりました。

「出雲風土記」より


日本遺産

2016年4月、たたら製鉄が育んだ島根県奥出雲地方の風土が紡ぐ地域ストーリー「出雲國たたら風土記 〜鉄づくり千年が生んだ物語〜」が日本遺産に認定されました。
「鬼舌振(おにのしたぶるい)」も構成文化財の一つとなっています。


国の名勝及び天然記念物

鬼の舌震(おにのしたぶるい)は島根県奥出雲町にある峡谷で、1927年(昭和2年)4月8日に「国の名勝及び天然記念物」に指定されています。

正式指定名称は鬼舌振(おにのしたぶる)。

斐伊川支流の大馬木川上流に位置するV字谷で、谷底には無数の甌穴、巨岩が至る所に露出しています。


県立自然公園

斐伊川(ひいかわ)の支流の馬木川(まきがわ)沿いの延長約3Kmの大渓谷・鬼の舌震(おにのしたぶるい)と周辺の山域は、
1964年(昭和39年)4月17日に「県立自然公園」に指定されました。

公園内の遊歩道は、「中国自然歩道」としても指定され整備されています。


与謝野晶子、鉄幹夫妻

与謝野晶子、鉄幹夫妻が鬼の舌震を訪れた際に詠んだ歌がいくつも残っています。